BAND 出場バンド

札幌予選会レポート

◆グランプリに「UNDEAD」

「日経おとなのバンド大賞2009」の幕開けを告げる札幌予選会が10月4日(日)、札幌市中央区のクラップスホールで開かれた。HBCラジオアナウンサーの関博紀氏のテンポのよい司会もあいまって、会場は大いに盛り上がった。

この日、クラップスホールのステージに立ったのは全15組。札幌予選会に応募した総数33組中から事前審査で選ばれた精鋭のバンドだ。札幌市内だけではなく、北見市、登別市、さらには網走や知床半島など北海道各地から駆けつけた人も多かった。「社長も応援してくれています」と職場の理解を得て出演のバンドや、「お父さんがんばって」と家族の応援を受ける人がいる一方、「家族には内緒で来ました。全国大会へ行けたら、堂々と言えるのでよろしくお願いします」と審査員にさりげなくアピールする人まで、「おとな」ならではの一面も垣間見せながらの演奏に会場は酔いしれた。

グランプリにはオリジナル曲「BLACK BLOOD(ブラックブラッド)」を演奏したUNDEAD(アンデッド)が選ばれ、11月に東京で開かれる全国大会への切符を一番最初に手に入れた。各地の予選会は札幌を皮切りに今月いっぱい、全国5会場で開かれる。

グランプリ

◆派手なパフォーマンスで熱く聴かせた!

グランプリに輝いたUNDEADは40代中心の4人組ロックバンド。司会の関博紀アナウンサーも「いい年して、スゴイ格好!」と形容した派手な出で立ちで登場。中でもヴォーカルは「白いビニールテープを30本ぐらいグルグル巻きした」というマイクスタンドをステージ上で時に持ち上げながら、矢沢永吉ばりのパフォーマンスで歌い上げ、派手なパフォーマンスで熱く聴かせた。
4人のメンバーは札幌、旭川、斜里(知床)と住まいがバラバラ。「一番遠い斜里からは4時間半かけて旭川に集合」して練習するそうで、「メンバーと遠距離恋愛をしているみたい」とのコメントも。音楽への熱い思いが伝わってくるエピソードだ。
表彰式で名前を呼ばれたメンバー全員が「信じられない」「本当にうれしい」と連呼していた。「ありがとうございます。(札幌大会に参加した)皆さんの魂を東京で爆発させたい」と意気込みを語るメンバーに、予選会に参加した多くのバンドメンバーからも祝福の拍手が贈られた。全国大会でも、思う存分そのパフォーマンスを発揮してほしい。
普段、道東を中心にバンド活動しているメンバーだが、10月18日(日)に、札幌市内のライブハウスでライブ予定という。

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UNDEAD/「BLACK BLOOD」(オリジナル)

審査員奨励賞

◆奨励賞に2バンド-レベル高い争い

審査員奨励賞は、KAZAMA BAND(カザマバンド)とMacArthur Garage(マッカーサーギャレッジ)の2バンドに贈られた。
KAZAMA BAND/知床の風(オリジナル)
「知床の風」というオリジナル曲を演奏したKAZAMA BANDは普段、札幌のライブハウスで活動している5人組。普段はそれぞれに活動していて、「リハをやるとみんなが集まるのは月に何回かしかない」のが悩みとか。「もっとも、飲みに行こうと言うとすぐに集まるけど」とリーダーのヴォーカリストが苦笑いする。「今年は何とか新しいCDをリリースしたい」そうで、現在はレコーディング中という。
MacArthur Garage/この旅の終わりに(オリジナル)
もう一つのMacArthur Garageは、1人を除いて青森に住む仲間たち。受賞曲はオリジナル曲の「この旅の終わりに」。5人のメンバーのうち4人が医師という構成で、学生時代の仲間が集まり10数年ぶりに再結成したという。メンバー全員が40代になり、「昔と違って幅が広がったけど、練習中に休憩も増えた」とのコメントも。最後に「(この予選会が)終わったら、青森に朝5時すぎに着く寝台列車に乗ります」と言って、会場を沸かせた。

出場バンド(出演順)

◆来年も期待したい札幌予選会

出場15バンドのうち、3つは昨年も予選会に出場した実績を持つ実力者がひしめく札幌予選会。幅広い音楽性と演奏力・表現力で、いずれも素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた。来年もぜひチャレンジしてほしい。
LIBERTY/
「君といつまでも」(カバー)

伸びやかなヴォーカルに美しいサウンド。もっともっと聞いていたいバンドだ。
なべもん/
「SUPERSTITION」(カバー)

ツインアコースティックをかき鳴らし、パワフルにカバーした表現力が魅力の2人組だ。
Dejavu/
「Crying in the Rain」(カバー)

正統派ハードロックで信念を感じるステージング。予選会最年少のヴォーカルとパワフルなドラム、早弾きギターが印象的。
ドクトルG/
「ニッポンの未来」(オリジナル)

エネルギッシュなステージングに会場も沸く。途中でギターとベースを取り替える荒業も披露。
金銀花/
「ひと雫の涙」(オリジナル)

学校の先生たちによる息の合ったハーモニーが美しい。
Winning Shot Unplugged/
「いちご白書をもう一度」(カバー)

美しいギターアンサンブルで客席を惹きこむ表現力に聴きほれた。
AMOAKA/
「ブータン@メール」(オリジナル)

ブータンに渡った友人のメールを題材に、心にしみこむピュアな楽曲にまとめあげた。
M’z BLANKEY/
「濡れた唇」(オリジナル)

二人のお嬢さんがいるとは思えない女性ヴォーカリストが魅せる! 聴かせる!
JAVA-JIVE/
「Unchain My Heart」(カバー)

ヴォーカルも渋い、楽曲のアレンジも渋い。 若者には真似できない深みがクール。
Twenty First/
「きずな」(オリジナル)

夜9時からでないと練習できないからというのがバンド名の由来。骨太のサウンドを披露。
ザ・ノボリベッツ/
「For a true soul」(オリジナル)

見た目はオヤジバンドだが、美しい旋律のオリジナル曲。安定感も抜群だった。
FORESTMOON/
「DOUBLE PRISM」(オリジナル)

完成度も高く、抜群のテクニックでオリジナル楽曲を披露。大いに会場を沸かせた!

表彰式

◆好きなこととして音楽やっているのは素晴らしい!

表彰式では、賞の発表に先立ち、主催者を代表して日本経済新聞社の高橋美夫・札幌支社長が「大きな元気をいただいた。日本経済が低迷している中で、この大人の本気と熱気が大事」とあいさつした。続いて審査員の講評では、昨年から2年続けて審査員を務めたヤマハポピュラーミュージックスクール講師の小畠敬氏が「やっぱり、北海道の演奏レベルは高い。一応順位をつけたけど、(その結果は)気にせず、続けて欲しい」と参加バンドにエールを送った。また審査ディレクターの田川律氏からは「遠い東京で、テープで聴いたときより、すごく良かった。医者であれ、先生であれ、そして農業の人であれ、好きなこととして音楽やっているのは素晴らしい!」と感想を述べた。
グランプリ受賞バンドは自動的に全国大会への出場資格を獲得するが、全予選会終了後、グランプリ獲得バンド以外からも6組のバンドが全国大会へ選ばれる。司会の関氏は「今日選ばれなかったといって、ガッカリしないで。札幌から、もう1組とか2組が全国へ行く可能性も残っているから、楽しみに待っていて欲しい!」と結び、ステージも客席も一体になった札幌予選会だった。

司会の関博紀氏のコメント

「札幌予選会は大盛り上がりでした。ステージではヤンチャぶりを発揮するミュージシャンも朝のミーティングに遅刻することなく、集まる姿勢はさすがビジネスパーソン! ひとたび開演すれば、皆思い思いのコスチュームに着替え、ステージ狭しとばかりに演奏しながら飛び廻るハッスルぶり。今年はオリジナルも多く、曲に対する想いもすごく伝わってきてジーンとくる瞬間も度々ありました。いっぱい笑って、いっぱい泣ける素敵な“大人の文化祭”でした。僕も大人ミュージシャンの一人ですが、司会をしながらたまらなく楽器を弾きたくなり、歌いたくなりました。音楽を続けていて良かったと実感できる1日に出演者、スタッフ、ご来場の皆様に心から感謝です!」

 

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