◆グランプリに「MMM-Mama's Moment Musical」
「日経おとなのバンド大賞2009」の大阪予選会が10月18日(日)、大阪市北区のビルボードライブ大阪で開かれた。昨年に続いて司会を務めるパーソナリティー、増井孝子氏の軽妙な語りで始まり、笑いの絶えない超満員の会場はおとなバンドの熱気であふれた。グランプリは、昨年、審査員奨励賞を獲得したMMM-Mama's Moment Musical(エムエムエム-ママーズモーメントミュージカル)。今回はオリジナル曲「夜明けのワルツ」で、全国大会の切符を手に入れた。
大阪予選会は、平均年齢が70歳を超えるバンドとして注目されたサンライズ・ジャズ・オーケストラの出場辞退により、応募150組の中から全14組が出場。カバー曲での出場が多かったのが特徴だ。この日は観覧希望が多く、抽選で入れない人が出るほどの大人気。満席の会場で来場者は参加バンドへ熱心に声援を送り続けた。
11月に東京で開かれる全国大会への出場が決まったMMM-Mama's Moment Musical。全国大会でもその独特の曲調で共感の輪を広げてほしい。
◆ママさんと先生が金的射止める
「子供たちに生の音楽を」を合言葉に結成されたMMM-Mama's Moment Musicalは4人のママさんたちに学校の先生1人の組み合わせ。当大会には3回連続の応募で、初めての予選会出場となった昨年は審査員奨励賞を受賞。2度目の予選会出場となった今回で見事、金的を射止めた。バイオリンや朝鮮半島の琴カヤグムを効果的に使った美しいメロディーを演奏、客席を魅了した。ママさんたちと先生という、お互いが「虜にされた」と語る組み合わせで、独特なサウンドを響かせる。グランプリ獲得が決まった瞬間はメンバー全員が「信じられない」を連発した。「次は全国大会ですが…」という司会の増井氏の質問に、唯一の男性である学校教師は「えっ…、行けるかどうか」と答える始末。それでも「大阪の代表として、がんばりや」と司会の増井さんに後押しされていた。
※拡大写真を見る場合はポップアップブロックの解除をして下さい。
◆奨励賞に2バンド-再挑戦が実る
審査員奨励賞は、レイニー・ブルーとTEDDY☆ROCKERS(テディー・ロッカーズ)の2バンドが選ばれた。
レイニー・ブルー/「夏」(オリジナル)百貨店で働く男性4人と商社勤務の女性1人のグループ。休日の方が忙しい職場とあって、予選会当日に男性メンバー1人が出られず、出演した1人もリハーサルには間に合わないという「おとなのバンド」ならではの苦しい台所事情での演奏となった。しかし、本番ではアコースティックならではの響きを生かした心あたたまるフォークソングを披露。子供の頃のなつかしい夏の思い出をやさしい視線で紡いだオリジナル曲に、観客は聴き入った。同じ高校の音楽サークルの先輩後輩が中心となって結成されたレイニー・ブルー。「昨年の大阪予選会で、不本意な演奏をしてしまい、悔いが残ったから」と一念発起して2年連続出場を果たし、見事、審査員奨励賞でリベンジした。奨励賞が決まった時には一堂が両手を挙げて喜んだ。
TEDDY☆ROCKERS/「セクシーキャデラック」(オリジナル)メンバーの一人である美容師がみんなの面倒をみたというリーゼントでキメて登場。ド派手に弾きまくるウッドベースがバシバシ響く筋金入りのロカビリーサウンドに会場が沸く。バリバリ頭の美容師のヴォーカリストのシャウトもカッコイイ。演奏後のインタビューで司会の増井さんから「メークはしないの」と聞かれ、「しても意味はないから」と男っぽく受け答えて、また会場の笑いを誘った。奨励賞でバンド名が呼ばれた時はみんな信じられない、という顔でトロフィーを受け取った。
◆会場中が一体となった大阪予選会
普段はジャズのトッププロが出演するビルボードライブ大阪。観客の熱気にも後押しされ、今日ばかりはアマチュアバンドの檜舞台となった。
YAKUBANOモンラーズ/「22才の別れ」(カバー)
人口1万2000人の福井県高浜町から参加。町役場と町会議員ら4人がネクタイに腕カバー姿で懐かしのフォークソングをせつなく、力強く演奏し切った。
◆14組それぞれの音楽、「やらされ感なく、楽しく聴けた」
表彰式では、審査結果の発表に先立ち、主催者を代表して日本経済新聞社の小谷勝常務(大阪本社代表)が「会を追うごとに盛り上がって、良い大会になってきた。景気が失速感のあるなか、バンドのパワーで吹き飛ばしていただきたい」とあいさつした。続いて審査員を務めたヤマハポピュラーミュージックスクール講師の仙波宏文氏が「大人の皆さんは若い人と違い、やらされてる感もない。14種類のジャンルの音楽が聴けて楽しかった」と講評した。また審査ディレクターの田川律氏は地元大阪の出身だけに、愛用の帽子を取ったりかぶったりしながら、まずは笑いを取ってからの登場。「実力が伯仲していて、点つけるのが苦手の自分としては大変やった」と話した。
昨年の審査員奨励賞バンドがグランプリ、予選会出場で無冠に終わったバンドが奨励賞と連続出場組の活躍が目立った大阪予選会。「雪辱」を果たした受賞者たちは表彰式で喜びを爆発させた。表彰式が終わり、司会の増井氏が「来年も次の年も、そしてまた次の年も、また会いましょう」と閉会を宣言。満席の聴衆の中で演奏できた心地よさもあいまって、壇上では興奮冷めやらぬ様子の受賞バンドたちが余韻を楽しんでいた。
バリバリのロックからピュアなハーモニーが心に残るグループまで、バラエティ豊かな14バンド。コンテストなのに、何としても1番に!なんて気はさらさら無い出演バンドの皆さんたち。大阪予選会のビルボードライブ大阪のステージに立てるだけで夢のよう・・・とあくまで控えめ。でも、ステージに上がれば、さすが大人のバンド、曲にもそれぞれのメンバーにも、人生のドラマや歴史が感じられる、味わいのあるステージを見せてくれました! 音楽を通しての人と人のつながりの、温かさ心地よさにふれて、明日への元気をいっぱい貰えた、楽しい1日でした!













